ツバメ一羽で春にはならない。
by イタリアのことわざ
あなたは一つの出来事だけを見て、すぐに判断してはいませんか?
タイトルの言葉は、イタリアに伝わることわざです。
ツバメは日本各地でもよく見られる鳥で、春を告げる鳥として知られていますが、ツバメを一羽見つけたからといって、春が来たとは限らず、早合点してはいけないという戒めのことわざです。
私たちは、生きていく中で、何かを見つけたり、何かの音を聞いたりして、何が起きたのかを判断することがありますよね。
例えば、呼び鈴が鳴れば、「誰かが訪問してきた」と判断しますし、道路にお金が落ちていれば、「誰かが落とし物をした」と判断し、しかるべき行動をとることがあるわけです。
何かを見たり、何かを聞いたりして、自分は何をすべきか、何が起きたのかを判断するのは、人間としての自然な感覚と言ってもよいでしょう。
自分が見たもの、聞いたもので物事を判断するのは仕方がないとしても、一つのことだけですぐに判断し、決めつけてしまうのは避けたほうが良いでしょう。
一つのこと、一部だけを見て、「こうに違いない」と思い込むことで、誤った判断をしてしまうこともあるからです。
例えば、あなたが職場でダラダラと仕事をしている人を見かけたとします。
すると、あなたは相手が仕事を真面目に取り組んでおらず、ふざけているとか、サボっていると早合点してしまい、憤慨して相手を叱りつけてしまうことがあるかもしれません。
しかし、真実は、ダラダラと仕事をしているわけではなく、体調が悪く苦しんでいるのかもしれません。
もしくは、自分にはダラダラ仕事をしているように見えても、本当はきちんと仕事をこなしているのかもしれません。
筆者自身も、過去に失敗したことがあります。
職場で仕事中に、ある場所に突っ立っている若い人を見て、「何故サボっているんだ」と叱りつけたことがあります。
しかし実際には、彼は単に突っ立っていたわけではなく、上司から命令されて、お客様をお迎えし、部屋に案内するためにその場所で待機していたのであり、仕事をサボっていたわけではなかったのです。
それなのに、立っているだけの若者の姿を見て、「サぼっている」と早とちりして、叱りつけてしまったことがあり、そのときには大いに反省し、若者に謝罪しました。
物事は一つのこと、一部だけを見て判断してはいけないということを思い知った瞬間でした。
ツバメを一羽見たからといって、春が来たとは限りません。
街中あちこちでたくさん見られるようになってから、春だと判断しても決して遅くはないのです。
物事の一つの出来事、一部だけを見て、すぐに早合点して決めつけてしまい、誤った判断をすることのないように、これからも生きていきたいものですね。
