まず言うべきことの本質を抽出すること。ただしその本質は、自分ではなく相手にとっての本質であるべきです。
by 弓削徹
あなたは相手の求める本質を見極めて話をしていますか?
見出しの言葉は、日本工業大学大学院の教授を務めるマーケティングコンサルタント、著述家としても活躍している弓削徹氏の言葉です。
人とのコミュニケーションにおいて大切なのは、まずは言うべきことの本質を抽出し、そしてそれは相手にとっての本質を見極めることだと述べた深いメッセージですね。
私たちは人と人とのコミュニケーションを図りながら、日々を過ごしているわけですが、ときに自分の言いたいことばかりで、相手の聞きたいこと、本当に伝えるべきことを忘れてしまうことがあります。
つまり、相手に対する本質を忘れてしまうことがあるということです。
私たちが人と会話をするということは、自分が相手に伝えたいことがあるからこそ、会話をするわけですが、相手の立場や思いを忘れてしまい、自分が一方的に話をして満足してしまうことがあります。
例えば、上司が部下に対して仕事を任せたい場合のコミュニケーションについて考察してみましょう。
上司は当然のことながら、部下に対してどんな仕事をしてもらいたいかをわかっているはずですから、それを的確に伝えるとともに、部下が上司の思いどおりに動いてもらう必要があります。
そのような場合、上司が部下に対し、どんなに熱心に仕事の内容を伝えたとしても、部下がそれを理解しなければ、全く意味がありません。
なぜなら、上司が理解していること、考えていることと、部下の思いとは食い違いや誤解が生じてしまい、うまく伝わらないことがよくあるからです。
そのため、上司は、自分が言いたいこと、伝えたいことを一方的に話すのではなく、部下の立場に立って伝えなければならないということです。
部下が本当に理解しているのかどうかを確認しながら、話を進めばければならないのです。
上司には充分理解できていることであっても、部下にとっては、初めて聞く話であり、上司と同じように理解しているとは限らないからです。
会話やコミュニケーションを図る際には、伝えるべき人間が充分に理解するとともに、相手が何を求め、何をしなければならないかを、相手の立場に立って伝えなければならないのは当然のことです。
相手のことを考えずに、自分本位で一方的に話すだけでは、全く意味がないことを理解しましょう。
それがないと、後になって、「あのとき、きちんと伝えたのに、なぜできないのだ」と、トラブルになる危険性が高まります。
しかし、トラブルの要因は、伝えるべき人間の責任であり、伝えられた相手の責任ではありません。
コミュニケーションを図る場合、伝えるべき人間の責任として、相手が何を求めているのか、相手の本質を見極めることが大切だということは、決して忘れてはならないのです。
