こんな土地に一年もいると、潔白な俺も、この真似をしなければならないかもしれない。
by夏目漱石 著 「坊っちゃん」より
あなたは、周りの環境に合わせた行動をとっていますか?
タイトルの言葉は、文豪 夏目漱石の小説「坊っちゃん」の中の一節です。
人間は、周りの人間や環境に大きく影響されてしまうという儚さを述べた深い名言ですね。
私たちは、生まれた瞬間から、周りの環境に影響されながら生きていきます。
周りにいる人間のみならず、住んでいる場所の文化や環境に大きく影響され続けながら成長していくわけです。
例えば、言葉や文字がそうです。
人は生まれた時から、周りの人間が話している言葉を自然に覚えるようになっていき、やがてそれを使いこなせるようになり、文字で表現できるようになります。
文化や習慣もそうです。
自分の周りの文化や習慣が、自然に自分の身についていくようになり、そこに常識、非常識という感性が生まれていくことになるというわけです。
もしも周りにいる人々や環境に反するような行動をすれば、周りから批判されるのみならず、生きづらくなるのが世の常です。
周りから違和感を持たれるような人間になってしまえば、嫌われて孤立してしまう可能性もあります。
「郷に入っては郷に従え」ということわざもあるように、たとえ自分の価値観と違っていても、その土地の慣習や風俗に合った行動をしたほうが良い場合が多いようです。
もしも、はみ出すような行動を取る際には、相当の覚悟を決めて行動した方がよさそうです。
心得ておきましょう。
SDGsは、2030年に向けて、理想的でより良い世界を創り出すための世界共通の行動目標です。
世界では、それぞれの土地で人々がその環境に合った生活をしており、慣習や風俗、文化はそれぞれ異なります。
しかし、たとえ土地や環境が異なっていても、世界中の人々が共通して解決しなければならない課題はあるわけで、それがSDGsの17の目標と言えるのです。
例えば、貧困や飢餓、人権侵害や環境破壊などは、世界中のどこの場所であっても、解決しなければならない問題なのです。
この国の人々は貧困であっても良いなどという例外は許されないのです。
このようなグローバルな課題の解決は壮大だと考えがちですが、私たち一人ひとりの小さな意識が大きな力となって、解決へと動き出すのです。
まずは自分にできる小さなことから始めてみましょう。