多くを望まぬことで、貧者は自らを富者にする。
by デモクリトス
あなたは、あれもこれもと多くのものを望んでいませんか?
タイトルの言葉は、古代ギリシャの哲学者 デモクリトスの言葉です。
本当の意味での富者とは、多くを望まぬ人のことであると述べた深いメッセージですね。
世の中は広く、人々には貧富の差があることは皆様ご存知のことと思います。
社会では、富者と貧者に分かれ、富者は多くの資産を持って豊かで充実した人生を送り続け、貧者は毎日の暮らしもままならないものだと思っているわけです。
しかし、よくよく考えてみると、多くの資産を持っている人が富者で、資産を持っていない人が貧者だとは限らないようです。
多くの資産を持っている人は、毎日の生活の心配はないかもしれませんが、それ以外に多くのものを背負っている可能性があるからです。
例えば、多くの資産を持っているので、「あれもしたい、これもしたい」という欲望がたくさんあると思われますし、社長など、責任ある立場の人であれば、それを維持、成長させるために相当のプレッシャーを受けることとなります。
つまり、どんなに多くの資産を持っていたとしても、心が充実して余裕のある生活をしているとは限らないということです。
お金をほとんど持っておらず、つつましい生活をしている人が貧者かと言えば、それもそうとは限りません。
ぜいたくを望まず、衣食住など、最低限の生活さえ維持できれば満足している人も、世の中にはたくさんいるからです。
健康であることに感謝し、生きていることに喜びを感じている人であれば、多くのことを望んでおらず、それだけで心が充実して、幸せに生きていると言えるのです。
その人が幸せなのか不幸なのか、富者か貧者かは、資産の有無ではなく、心の充実さ、考え方に左右されるというわけです。
お金なんて持っていなくても、多くのものを望んでおらず、日々満足できる生活を送れる人は、幸福であり、富者と言えるのです。
つまり、心の持ちようによって、その人の人生は変わっていくのです。
「もっとお金がほしい」とか「あれもこれも欲しい」などと思っている人は、それだけで貧者と言えます。
今、お金があるかどうかではなく、今、望んでいるものがあるのかどうかが、富者と貧者の違いなのです。
