ことわざ

一人に礼を尽くして他を見ずば、あまたの人に無礼とぞなる。by日本の格言

一人に礼を尽くして他を見ずば、あまたの人に無礼とぞなる。
by日本の格言

あなたは、周りの人みんなに礼を尽くしていますか?

タイトルの言葉は、日本に伝わる格言です。
一人に礼を尽くして周りを見ない人は、周りの人全員に無礼だと述べた深い名言ですね。

人間社会において、礼儀作法は大切です。
自分よりも立場が上の人や目上の人、知識や技術などの能力が高い人に対しては、礼儀を尽くした言動をする人がほとんどだと思います。
それは、自分はこの人から何かを学ばなければならない、便益を受けなければならないという弱み、負い目があるから、礼儀を尽くしているとも言えます。

例えば、先生という立場の人から学ばなければならない、経営者という立場の人から収入を得なければならないという、いわば自分の立場が下になった場合に礼儀を尽くす人が多いのが現状です。
しかし、礼儀とは本来そういうことではなく、自分と関係する全ての人に尽くすのが当然なのです。

目上の人には礼儀を尽くすが、年下の人間には非礼な態度をとるというのは、本来の礼儀作法とは言えません。
たとえ年下の人であっても、助けてもらったりお世話になることが、いつどこで起こるかわかりません。
他人に対しては、どんな立場の人であっても無礼で横柄、傲慢な態度を取ってはいけないのです。
周りの人全員に対して、同じ礼儀作法で接しなければならないという意味ではもちろんありません。
先生と呼ばれる人と年下の人を、同じように接するなんてあり得ないことです。

しかし、たとえ年下であっても、決して相手を見下すような非礼な態度を取ってはいけないのです。
どんな人に対しても、礼儀だけはわきまえる心構えを忘れずにいたいものです。

SDGsは、2030年に向けて、持続可能な社会の実現を目指し、理想的でより良い社会を創り出すための世界共通の行動目標です。
SDGsの活動をする際にも、礼儀を忘れてはいけません。
SDGsは、困窮している人や被害にあっている人に対して活動を行うことがあるのですが、私たちはこのような人々を、つい憐れみの目で見てしまい、自分たちが助けてあげているのだと、上から目線で見てしまいがちです。
しかし、どのような立場、環境にあっても、人間に上下関係など存在しません。

私たちは、運良く、たまたま恵まれた国、環境で育っただけであり、困窮している人々に責任や過失はないのです。
そのことだけは、決して忘れてはならないのです。

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